​​​​​んだ教訓​​​​研究と専門知識: 未来への展望

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研究と専門知識:

未来への展望

福島ダイアログセミナーは、原発事故後の状況を管理するという経験において、重要な要素のひとつを構成している。この経験が、さまざまなレベルで実施される研究および専門知識プログラムの出発点となった。

未来への展望

研究と専門知識:

未来への展望

福島ダイアログセミナーは、原発事故後の状況を管理するという経験において、重要な要素のひとつを構成している。この経験が、さまざまなレベルで実施される研究および専門知識プログラムの出発点となった。

1. 欧州レベルで​

​​​EURATOMの枠組みの中で、2011年以来、以下のように、特に原発事故後の状況の管理に関連する多くの研究プロジェクトが、その主要な問題に取り組んできた。

- ​​ PREPAREプロジェクト​ (2013-2016) は、長期の放射性放出に対処するための運用手順を検討することを可能にした。

- CathyMARAプロジェクト (2015​​-2017) は、甲状腺への線量監視および評価方法を取り扱った。

- SHAMISENプロジェクト (2015-2017) は、罹災集団の医療および健康監視に関する推奨事項に焦点をあてた。

- CONFIDENCEプロジェクト (2017-2019) は、長期的な回復における放射線データの不確実性を低減すことを目的とした。

- TERRITORIESプロジェクト (2017-2019) は、持続的な環境放射能を特徴とする被害地域の管理を統合することを目的とした。

- SHALISEN-SINGSプロジェクト (2018-2020) は、線量測定、医療、健康のモニタリングの改善と、この分野への利害関係者の関与に焦点を当てた。

- ENGAGEプロジェクト (2018-202​​​0) は、放射線リスクのコントロールへの、利害関係者の参加を強化するという課題への取り組み。

​上記のすべてのプロジェクトにおいて、利害関係者の参加は、パネルディスカッション(専門家、意思決定者、NGOの参加による一般市民など)を通じて実施された。ほとんどの場合、これらのパネルディスカッションでは状況に関する検討、コンソーシアムによって提案された推奨事項について討議が行われた。

さらに、福島原発事故以来、欧州レベルで、長期的な原発事故の管理に関する重要情報を提供することを目的とした、研究プロジェクトの実施に多大な努力が払われてきた。

また、2017年には、核・放射線事故への対応と回復のための緊急災害時の準備を専門とする、ヨーロッパの NERIS プラットフォームが、次のさらなる研究開発のための最初のロードマップを示した。これは、福島原発事故の管理から学んだ最新の動向と初期対応の教訓を考慮した研究である。このロードマップは、3つの主要な課題を識別している。

- 核・原発事故のすべての段階での放射線被害の評価:目的は、モデリング、放射線モニタリング、およびデータ統合の向上である。

- 防護戦略:目的は、対策とそれに対応する戦略に関する知識の向上、公式の意思決定支援の改善、および災害情報処理技術の新たな開発である。

- ​学際的で包括的な準備フレームワークの確立:この課題は、健康監視、社会経済的側面、非放射性の側面、さらには不確実性と不完全な情報を考慮に入れるなど、多岐にわたる側面の利害関係者の関与、コミットメント、参加による戦略を構築することを目的としている。

2. 全国レベルで​​​

2011年3月に日本の福島第一原発で発生した事故は、2005年以降に、フランス原子力安全局(ASN)によって運営されてきた「事故後段階の管理のための運営委員会」(CODIRPA)によって開始された措置手順の重要性を喚起した。この事故の結果、CODIRPAは新たな課題に直面することに至った。したがって、この措置手順は継続され、特に長期的な放射性放出(数日間)に及ぶ大規模事故の結果の管理は強化された。2012年に公表された事故後の措置基準は現在更新されており、ゾーニングの簡素化と、食品摂取による被曝リスクをより最適に考慮する方向に検討されている。CODIRPAは、地方および国の行政機関、専門家団体、企業、議員、市民団体、CLI(地域情報委員会)、外国の放射線防護当局の代表者など、さまざまなバックグラウンドの関係者を引き続き取りまとめている。以下の専用のウェブサイトが作成された。(

3. IRSN内の活動

IRSNに属し、研究活動の適合性と、当局や社会の期待に応える能力を評価する「研究オリエンテーション委員会」(COR)は、2017年から2018年にかけての、災害後の復旧プロセスに特化した活動に焦点を当て、市民科学、健康監視、人文・社会科学、さらに当研究所の研究ガバナンスにおける市民社会の関与についていくつかの勧告を行った。IRSN内で、この方向でいくつかの活動が実行された。

​​住民に寄り添った専門家の役割

チェルノブイリと福島の原発事故からの経験フィードバックにより、事故後の状況の複雑さが浮き彫りにされたが、放射線防護の専門家が、被災した人々と協力し、適切な保護の提供と地域内の生活環境の回復に参加する必要があることが明らかになった。

このような共有される専門知識のプロセスの実施は、専門家の活動として珍しいこともあって、IRSNにとっては依然として課題のままである。IRSNは、核・原発災害事故が発生した場合の住民協力を準備するために、「核分野保護評価センター」(CEPN)の支援を受けて、2014年に2回の意識向上ワークショップを開催した。

- 最初のワークショップにより、同分野での経験について証言した、福島に関与してきた日本の専門家との会合が可能になった。

- 第2のワークショップは、日本人の専門家と市民の参加を得て行われ、彼らの関与のメカニズムと住民協力の方法をよりよく理解するためのものであった。

共有される専門知識のプロセスついての考察が、CEPNおよび日本の専門家と協力して継続され、科学的な記事として発表された。

最近では、IRSNは、依然としてCEPNと協力のもとに、原発事故の被害地域の住民にサービスを提供する上で、専門家をどのように位置付ければいいのかについて、新たな考察を行った。現在も進行中の議論であるが、以下の3つのガイドラインが明らかになってきた。

- 現場での専門家の長期的な存在が確保されるべきである。

- 被災者の人々が、適切な情報に基づいて決定を下す能力を持てるようにサポートする。

- 地域レベルの懸念を伝達することにより、国レベルでの危機管理に反映させる。

現状では、このような側面での専門家の役割は、既存の緊急対策プランには明確に組み込まれていない。

福島原発事故の社会的・政治的影響

SHINRAIプロジェクト(日本語では「信頼」)は、2014年に開始されたIRSNがコーディネートする日仏研究プロジェクトであり、2011年に発生した福島原発事故の社会的および政治的影響を研究することを目的としている。このプロジェクトの研究は主に、事故後の状況における当局による意思決定の方法と、それが住民に与える影響に関するものである。プロジェクトの研究は、特に厳密に科学的なデータだけでは決定を明確に正当化することができないような状況において、公的機関の専門家の役割、trustworthiness 信頼性 (市民の信頼を獲得する能力)、そしてその accountability 説明責任 (自分の決定を説明できる能力)に焦点を当てている。SHINRAIプロジェクトは、事故後の管理に関連するこれらの決定に市民を関与させるにはどうしたらいいのかを問いながら、私たちの民主主義にとっての核災害のもつ課題を研究している。主な研究目的は、原発事故後の当局とその専門家に対する市民の信頼喪失のメカニズムをより細かく取り上げ、新しい市民の専門家、または「カウンターエキスパート」の出現を分析することだった。

このプロジェクトの独自性は、福島県の住民を対象に、出身地に帰還したり、時には遠方に避難したりしたケースを徹底的な調査した点である。この研究は、IRSN(フランス)、パリ政治研究所「シアンスポー」(フランス)、東京工業大学(日本)の3つの機関の間のパートナーシップから生まれた。より一般的には、この研究は、原発事故後の地域管理の問題における政治的および社会的側面に光を当てることを目的としているもので、具体的には、汚染地域の管理方針、避難および放射線のしきい値の選択、除染の役割とその限界、廃棄物管理などである。

OpenRadiation​​

​福島第一原発事故の後、誰でもが環境中の放射能を自分で測定できるようにするという目的で、多くのイニシアチブが生まれた。​​

日本では、2011年3月以降、住民が市場に出回っている、または入手可能な線量計を使用して測定し、被爆した放射線リスクについて独自の見解を述べたいという機運が高まった。市民グループSafecastが、特にマップを通じて、現地で実施した測定値を共有した。その後徐々に、地域の汚染を測定するためのツールが増え、自分の住む環境と周囲の放射能レベルをよりよく理解できるようになった。

同じ考えのもとに、IRSNは、「大災害および環境養成者協会」(IFFO-RME)、および「プラネット科学およびソルボンヌ大学協会」(l’association Planète Sciences et Sorbonne Universités)との協力のもとに、オープンサイエンスプロジェクトOpenRadiation​ をスタートさせた。これにより、市民が、フランスおよび世界中で、環境内の放射能の測定に参加し、動的マッピングを介して測定結果を共有することがでる。また、このプロジェクトは、コレボレーション作業ツールのデータ収集に参加する人にも結果を提供している。​​​

​東京・江戸川沿いの津波に対する堤防沿いの歩道(日本)©Noak /LebarFloréal/ IRSN ​メディアライブラリ​

​東京・江戸川沿いの津波に対する堤防沿いの歩道(日本)©Noak /LebarFloréal/ IRSN ​メディアライブラリ​

1. 欧州レベルで​

​​​EURATOMの枠組みの中で、2011年以来、以下のように、特に原発事故後の状況の管理に関連する多くの研究プロジェクトが、その主要な問題に取り組んできた。

- ​​ PREPAREプロジェクト​ (2013-2016) は、長期の放射性放出に対処するための運用手順を検討することを可能にした。

- CathyMARAプロジェクト (2015​​-2017) は、甲状腺への線量監視および評価方法を取り扱った。

- SHAMISENプロジェクト (2015-2017) は、罹災集団の医療および健康監視に関する推奨事項に焦点をあてた。

- CONFIDENCEプロジェクト (2017-2019) は、長期的な回復における放射線データの不確実性を低減すことを目的とした。

- TERRITORIESプロジェクト (2017-2019) は、持続的な環境放射能を特徴とする被害地域の管理を統合することを目的とした。

- SHALISEN-SINGSプロジェクト (2018-2020) は、線量測定、医療、健康のモニタリングの改善と、この分野への利害関係者の関与に焦点を当てた。

- ENGAGEプロジェクト (2018-202​​​0) は、放射線リスクのコントロールへの、利害関係者の参加を強化するという課題への取り組み。

​上記のすべてのプロジェクトにおいて、利害関係者の参加は、パネルディスカッション(専門家、意思決定者、NGOの参加による一般市民など)を通じて実施された。ほとんどの場合、これらのパネルディスカッションでは状況に関する検討、コンソーシアムによって提案された推奨事項について討議が行われた。

さらに、福島原発事故以来、欧州レベルで、長期的な原発事故の管理に関する重要情報を提供することを目的とした、研究プロジェクトの実施に多大な努力が払われてきた。

また、2017年には、核・放射線事故への対応と回復のための緊急災害時の準備を専門とする、ヨーロッパの NERIS プラットフォームが、次のさらなる研究開発のための最初のロードマップを示した。これは、福島原発事故の管理から学んだ最新の動向と初期対応の教訓を考慮した研究である。このロードマップは、3つの主要な課題を識別している。

- 核・原発事故のすべての段階での放射線被害の評価:目的は、モデリング、放射線モニタリング、およびデータ統合の向上である。

- 防護戦略:目的は、対策とそれに対応する戦略に関する知識の向上、公式の意思決定支援の改善、および災害情報処理技術の新たな開発である。

- ​学際的で包括的な準備フレームワークの確立:この課題は、健康監視、社会経済的側面、非放射性の側面、さらには不確実性と不完全な情報を考慮に入れるなど、多岐にわたる側面の利害関係者の関与、コミットメント、参加による戦略を構築することを目的としている。

2. 全国レベルで​​​

2011年3月に日本の福島第一原発で発生した事故は、2005年以降に、フランス原子力安全局(ASN)によって運営されてきた「事故後段階の管理のための運営委員会」(CODIRPA)によって開始された措置手順の重要性を喚起した。この事故の結果、CODIRPAは新たな課題に直面することに至った。したがって、この措置手順は継続され、特に長期的な放射性放出(数日間)に及ぶ大規模事故の結果の管理は強化された。2012年に公表された事故後の措置基準は現在更新されており、ゾーニングの簡素化と、食品摂取による被曝リスクをより最適に考慮する方向に検討されている。CODIRPAは、地方および国の行政機関、専門家団体、企業、議員、市民団体、CLI(地域情報委員会)、外国の放射線防護当局の代表者など、さまざまなバックグラウンドの関係者を引き続き取りまとめている。以下の専用のウェブサイトが作成された。(

3. IRSN内の活動

IRSNに属し、研究活動の適合性と、当局や社会の期待に応える能力を評価する「研究オリエンテーション委員会」(COR)は、2017年から2018年にかけての、災害後の復旧プロセスに特化した活動に焦点を当て、市民科学、健康監視、人文・社会科学、さらに当研究所の研究ガバナンスにおける市民社会の関与についていくつかの勧告を行った。IRSN内で、この方向でいくつかの活動が実行された。

​​住民に寄り添った専門家の役割

チェルノブイリと福島の原発事故からの経験フィードバックにより、事故後の状況の複雑さが浮き彫りにされたが、放射線防護の専門家が、被災した人々と協力し、適切な保護の提供と地域内の生活環境の回復に参加する必要があることが明らかになった。

このような共有される専門知識のプロセスの実施は、専門家の活動として珍しいこともあって、IRSNにとっては依然として課題のままである。IRSNは、核・原発災害事故が発生した場合の住民協力を準備するために、「核分野保護評価センター」(CEPN)の支援を受けて、2014年に2回の意識向上ワークショップを開催した。

- 最初のワークショップにより、同分野での経験について証言した、福島に関与してきた日本の専門家との会合が可能になった。

- 第2のワークショップは、日本人の専門家と市民の参加を得て行われ、彼らの関与のメカニズムと住民協力の方法をよりよく理解するためのものであった。

共有される専門知識のプロセスついての考察が、CEPNおよび日本の専門家と協力して継続され、科学的な記事として発表された。

最近では、IRSNは、依然としてCEPNと協力のもとに、原発事故の被害地域の住民にサービスを提供する上で、専門家をどのように位置付ければいいのかについて、新たな考察を行った。現在も進行中の議論であるが、以下の3つのガイドラインが明らかになってきた。

- 現場での専門家の長期的な存在が確保されるべきである。

- 被災者の人々が、適切な情報に基づいて決定を下す能力を持てるようにサポートする。

- 地域レベルの懸念を伝達することにより、国レベルでの危機管理に反映させる。

現状では、このような側面での専門家の役割は、既存の緊急対策プランには明確に組み込まれていない。

福島原発事故の社会的・政治的影響

SHINRAIプロジェクト(日本語では「信頼」)は、2014年に開始されたIRSNがコーディネートする日仏研究プロジェクトであり、2011年に発生した福島原発事故の社会的および政治的影響を研究することを目的としている。このプロジェクトの研究は主に、事故後の状況における当局による意思決定の方法と、それが住民に与える影響に関するものである。プロジェクトの研究は、特に厳密に科学的なデータだけでは決定を明確に正当化することができないような状況において、公的機関の専門家の役割、trustworthiness 信頼性 (市民の信頼を獲得する能力)、そしてその accountability 説明責任 (自分の決定を説明できる能力)に焦点を当てている。SHINRAIプロジェクトは、事故後の管理に関連するこれらの決定に市民を関与させるにはどうしたらいいのかを問いながら、私たちの民主主義にとっての核災害のもつ課題を研究している。主な研究目的は、原発事故後の当局とその専門家に対する市民の信頼喪失のメカニズムをより細かく取り上げ、新しい市民の専門家、または「カウンターエキスパート」の出現を分析することだった。

このプロジェクトの独自性は、福島県の住民を対象に、出身地に帰還したり、時には遠方に避難したりしたケースを徹底的な調査した点である。この研究は、IRSN(フランス)、パリ政治研究所「シアンスポー」(フランス)、東京工業大学(日本)の3つの機関の間のパートナーシップから生まれた。より一般的には、この研究は、原発事故後の地域管理の問題における政治的および社会的側面に光を当てることを目的としているもので、具体的には、汚染地域の管理方針、避難および放射線のしきい値の選択、除染の役割とその限界、廃棄物管理などである。

OpenRadiation​​

​福島第一原発事故の後、誰でもが環境中の放射能を自分で測定できるようにするという目的で、多くのイニシアチブが生まれた。​​

日本では、2011年3月以降、住民が市場に出回っている、または入手可能な線量計を使用して測定し、被爆した放射線リスクについて独自の見解を述べたいという機運が高まった。市民グループSafecastが、特にマップを通じて、現地で実施した測定値を共有した。その後徐々に、地域の汚染を測定するためのツールが増え、自分の住む環境と周囲の放射能レベルをよりよく理解できるようになった。

同じ考えのもとに、IRSNは、「大災害および環境養成者協会」(IFFO-RME)、および「プラネット科学およびソルボンヌ大学協会」(l’association Planète Sciences et Sorbonne Universités)との協力のもとに、オープンサイエンスプロジェクトOpenRadiation​ をスタートさせた。これにより、市民が、フランスおよび世界中で、環境内の放射能の測定に参加し、動的マッピングを介して測定結果を共有することがでる。また、このプロジェクトは、コレボレーション作業ツールのデータ収集に参加する人にも結果を提供している。​​​